2002年竣工

所  在:栃木県塩谷郡氏家町
用  途:住宅 (二世帯住宅)
規模構造:木造 2階建て
     (延床面積:227.30u)

設計にあたり
 当地における旧家SHI家の計画道路工事に伴う建替えの計画です。公務員のご主人は絵画や彫刻等、長い間美術品収集の趣味をもたれており、数多い作品を貯蔵しております。そんなご夫婦とおばあちゃん、それと息子さんご夫婦の完全分離型二世帯住宅としての計画です。           また、住み慣れた計画地には、長い間家族に親しまれた庭木の数々が点在しており、以前の思い出を伝える重要な存在として大切に残したいとの事でした。
美術品が出迎える家
 計画は、1階がご夫婦とおばあちゃん、2階は息子さんご夫婦が使用することになりスタートしました。まず、残したい樹木の位置を測量し平面計画上の重要な要素となりました。
 建物全体はシンプルであるものの、二つの建物が寄り添う形でまとまり、外壁の左官の色使いもあり、メッセージを持つ建物となりました。また、残された樹木が心地良い木陰をつくりながらの平面構成では、寄り添う二つの建物の間がエントランスとなり、玄関を開けると通り抜けるギャラリーが続いています。またそこは、生活動線上の大動脈で日常的に触れる事のできるギャラリーとして設定しました。季節により演出される美術品が暖かく出迎えてくれる家づくりができました。