2003年竣工

所  在:宇都宮市今泉町
用  途:事務所・倉庫
規模構造:鉄骨造 2階建て
       (延床面積:965.62u)

設計の条件
 計画地は宇都宮市の土地区画整理事業が進む振興住宅街のメインストリートに面しており、中層マンション、各種店舗、事業所などが徐々に連たんしつつある中、良好な景観として整備途上の地域に位置しています。
 計画は、クリーンアップ商品や各種雑貨の卸販売を営む企業の機能拡大を目的とした新社屋の計画で本社事務所と倉庫の併設です。住宅街のメインストリートである事と、且つ今後の経営戦略の展望を見据えて、特に景観づくりと良好な執務環境に配慮した計画が望まれました。
ショールーム的空間の構成により
 住宅街のメインストリート景観の一端を担う建物として、無味乾燥な表情は到底似つかわしくなく、当環境において違和感なく点在する商業施設に注目しました。その結果、通り側に位置すべき事務所空間にショールーム的空間の要素を取り入れたファサードづくりをすることとなり、これは企業のイメージアップ戦略にとっても、執務空間の向上においても意義の高い手法であると判断しました。
 前面をガラス張りにしたオープンな吹抜けのあるロビーとそれに続く事務空間を設け、執務する姿さえもショールーム的空間の重要な要素として位置付けました。
 倉庫エリアは文字通りバックヤードとしてサブ通りからの動線となり、事務所エリアの予算的比重が重くなった分システム構造建築を採用し予算的な調整を行いました。時間の経過と共にファサードの大きなガラス面を通して内外相互に様々な模様を映し出していくものと期待しています。